社会的養護の分類について
社会的養護は大きく分けて2つに分かれます。施設養護
社会的養護施設と言われる施設(児童養護施設など)で子どもを養育する方法。家庭養護
里親などの、親と子どもに近い関係性の中で、家庭環境を重視し、子どもの養育を行う方法。施設の種別について
社会的養護施設の施設養護には、大きく分けて6つの種類があります。下記に、概要を書かせていただきました。
乳児院
保護者の養育を受けられない乳幼児を養育する施設です。乳幼児の基本的な養育機能に加え、被虐待児・病児・障害児などに対応できる専門的養育機能を持ちます。
→乳児院とは?
児童養護施設
保護者のいない児童や、保護者の元で養育されることが適当ではない児童の養育を行う施設です。安定した生活環境の提供から、生活指導、学習指導、家庭環境の調整を行い、児童の心身の健やかな成長とその自立を支援する機能を持ちます。
→児童養護施設とは?
児童自立支援施設
犯罪などの不良行為をしたりする恐れがある児童や、家庭環境等から生活指導を要する児童を入所または通所させ、必要な指導を行って自立を支援する施設です。→児童自立支援施設とは?
児童心理治療施設
心理的問題を抱え、日常生活の多岐にわたり支障をきたしている子どもたちに、医療的な観点から生活支援を基盤とした心理治療を中心に生活を送る施設です。→児童心理治療施設とは?
母子生活支援施設
18歳未満の子どもを養育している母子家庭、または何らかの事情で離婚の届け出ができないなど、母子家庭に準じる家庭の女性が、子どもと一緒に利用できる施設です。→母子生活支援施設とは?
自立援助ホーム
義務教育を終了した20歳未満の児童であって、児童養護施設を退所したもの、又は、その他の都道府県知事が必要と認めたものに対して、共同生活を営む住居を提供し、相談や、その他の日常生活上の援助、生活指導、就業の支援等を行う事業です。→自立援助ホームとは?
参照:厚生労働省「社会的養護」
施設の形態について
児童養護施設、乳児院、児童自立支援施設、児童心理治療施設では子ども達が一緒に生活する人数によってが大きく5つの形態に分かれています。大舎
施設で子ども達を養育を行う集団が20人以上の施設を大舎と言います。フロアや大きな部屋ごとに分かれ、複数の子どもたちが同じ空間で生活しています。
※大舎が採用されている施設種別:乳児院・児童養護施設・児童自立支援施設・児童心理治療施設
用語集「大舎制」
中舎
施設で子ども達を養育を行う集団が13人から19人までの施設を中舎と言います。大きな建物の中の生活空間を区切るなどして子どもたちが生活しており、大舎と小舎の中間に当たる形態になります。
※中舎が採用されているている施設種別:乳児院・児童養護施設・児童自立支援施設・児童心理治療施設
用語集「中舎制」
小舎
施設で子ども達を養育を行う集団が12人以下の施設を小舎と言います。複数の小規模化された寮舎に分かれている場合が多く、施設によって「ユニット」や「ホーム」とも呼ばれます。
※小舎が採用されている施設種別;乳児院・児童養護施設・児童自立支援施設・児童心理治療施設
用語集「小舎制度」
グループホーム
地域の中の一軒家等を使用した形態をグループホームと言います。地域小規模児童養護施設とも呼ばれ、定員は6人となります。
自立援助ホームと似ていますが、制度上、別の形態になります。
グループホームが採用されている施設種別:乳児院・児童養護施設・児童心理治療施設
https://chabonavi.jp/column/67
小規模グル―プケア
より家庭に近い養育環境を目指し、8人以下の集団で子ども達を養育する形態を小規模グループケアと言います。小規模グループケアは大舎、中舎、小舎の形態を採用している施設でも実施が可能です。大きな建物の内部を小規模化したり、敷地内や地域に分園を設けるなど、施設ごとに工夫して生活空間を区切っています。小規模グループケアが採用されている施設種別:乳児院・児童養護施設・児童自立支援施設・児童心理治療施設
用語集「小規模グループケア」
※母子生活支援施設については母親と子どもの世帯による入居となる為、上記の様な表現はせず入居可能な世帯数をチャボナビ内では表記しています。また自立援助ホームでは上記の形態には当てはまらない為、定員数をチャボナビ内では表記しています。