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【錦華学院】職員インタビュー(児童養護施設で育ち、現在は職員!寺田さん)前編

チャイボラインタビュー

児童養護施設

2019/11/19 08:34
【錦華学院】職員インタビュー(児童養護施設で育ち、現在は職員!寺田さん)前編

錦華学院の職員インタビュー、第2弾は自身も児童養護施設で育ち、保育園に就職後に錦華学院で働くことを決めた寺田さんです!


○この仕事に就こうと思ったきっかけは何ですか?

小さい子どもと関わる仕事がしたいと思っていたので保育の専門学校に入学し、保育士の資格取得を目指しました。そこで2ヵ所、児童養護施設に実習に行って、保育園、幼稚園とは全然違う仕事だなと感じ、興味が湧いたんです。また、私自身が中3から高校卒業まで児童養護施設で生活していたので、そのことも含めて興味が湧きました。施設に就職するか、保育園に就職するか迷い、自身がいた施設の職員さんに相談したところ、「せっかく取った資格だし、小さい子ども達と触れ合い、子どもの無邪気さや素直さに触れてみては?」とアドバイスをいただき、まずは子ども園(保育園と幼稚園の複合施設)に就職してみようと思いました。児童養護施設を退所してからも施設職員さんとは関わりがあり、その施設には私の人生にとても深く関わってくださった方がいて、偉大で、人として尊敬できる人がたくさんいました。私もそういう人になりたい、人の人生を支えていく人になりたいという想いと、今後の人生を考えた上で去年がベストなタイミングだったので、4年間勤めた子ども園を退職し、錦華学院に就職しました。
 

○この仕事に就く前とついた後でギャップはありましたか?

就職してから強く感じるのが、保育園や幼稚園に通う子ども達には家庭があって、決まった時間に登園して帰っていくので一時的にお預かりをしている感覚でした。しかし今は、家庭の部分を見ているので、お母さんの代わりになって教えないといけないことが増えたなと感じます。今まで見ることが出来なかったお母さん達の大変さ、子育ての難しさに直面しています。
 


○おうちの方と関わる機会はあるのですか?

錦華学院では担当制(職員それぞれに担当の子どもがいる)で大人1人に対して子ども2~3人の担当を持って、その子のご家庭との連絡、面会のコンタクトを取るようにしています。その為、実際に親御さんと関わることはあります。
 

○どのようなやり取りをされるのですか?

お母さんがいらっしゃった時に幼稚園や学校での出来ことを話したり、お母さん達に「こういう時はどうしたら良いですか」と聞かれた時に、私たちが普段していることを伝えたりしています。こういった部分では保育士の力も役立っていると感じますね。
 


○今まで働いてきた中でのやりがいは何ですか?

去年の4月から働き始めたのでまだ1年も経っていないのですが、前の仕事の経験もあって、お母さんとの関わりや、特に小さい子との関わりの中で自分の経験が活かせる、という部分に自信がついてきました。同じ生活の流れでも、子ども達は思うように動けなかったり、上手くできなくて怒られたりします。そういう中で、見通しを持って行動できる様に声をかけたり、一人ひとりとの関わり「今は甘えたい時なんだな」と感じたり、やっちゃいけないことをしてしまった時には話をします。そんな日々の中で、子どもが話しを聞いてくれたり、出来ることが増えていくととても嬉しいです。
 

○具体的にどんなシーンで保育士の経験が活かされていますか?

今施設では「造形教室」という工作教室のようなものを開いていて、私は今年の係になったので、保育園で行った制作や教材を活かすことができています。今年は幼児と小学生で一緒に行い、数か月に1回のペースで実施しました。理想は月1でやりたいんですけどね・・!その年の係によってやることが違うので、子ども達はいろんな経験をすることができて、とても良い機会だと思います。
(2018年2月現在)


後編へ続く