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湯出光明童園 田口幸子さん

熊本県の児童養護施設、湯出光明童園の田口といいます。今、6年目になります。
湯出光明童園に入ったきっかけは、こどもの施設、児童養護施設に若い時から興味があったんですが、子育てとの両立とかそういった問題でなかなか踏み込めなかったんですけど、身内の方から誘われまして。歳もあったので、最後のチャンスかなと、最後の転職と思いまして、介護福祉の方から児童養護施設の方で保育士としてやってみようと思って入りました。
介護福祉士になったきっかけは、お姑さんの介護をしているきっかけで、人のためになりたいなという思いと、余命というか限られた時間の人たちを見送るという仕事をずっとさせてもらってて、とても先輩である老人の方たちとかにいろんなものをいただいて。その中で9年ほど働かせてもらったんですけど、もう無理だろうと思っていた児童養護施設にお声がかかったときに、今までの経験と、やはり自分は仕事を通して人と接するのが好きなので、この経験というのをこどもたちに伝えていければなって。これからもこどもたちに生きるっていう何かそういう全てのものを自分が知っている限り、何か伝えていきたいなっていうのがあって、今度は育ててみようかなというのが、まだ最後のチャンスですね。年齢的にも本当に40後半だったので、ラストチャンスだなと思ってですね、入ってみました。
ギャップは、そうですね、現場で働いたのはこの歳になってからで、何十年前に習っていた勉強っていうのがもう本当に通じないなっていうのもありますし、結局今までの生活の中で一通りの中でやっぱり活かせてるっていうのもあります。でも、とりあえず他の仕事もですけど、会話を大事にすれば何か分かり合えるのではないかなっていうのがあるので、避けずに真正面から何事にもこどもたちにも向き合えれば何とかというのがあるので、そんなに大きなギャップは感じませんでした。
ここに入らせてもらった時、まだ自分のこどもが高校生だったので、やはり両立っていう面で、自分のこどものケアが大変だったなと思います。変則勤務で、いてほしい時にいないっていうので、なかなかやっぱりそこが取られている感があって、自分のこどもは。特に女の子はそう感じていたと思います。今、大人になったので、そのことを振り返っていて、親が頑張っている仕事を評価してくれてるので、あれがあったら今があるじゃないですけど、やっぱり難しかったんだなって。自分もやっぱり慣れるまでに力の持っていき方っていうんですかね、仕事だけじゃない、両立をしなきゃっていうのがうまくできなかったので、そこがちょっとつらかったですね、1年目がやっぱり。
ここにいらっしゃる長年の先生には本当にやっぱ負けちゃうなっていうか。ここって居続けるのがすごく強みっていうか、いいのかなって。私もまだ6年ですけど、6年いる中でこどもと過ごしているから安心するらしく、何か離れてても。一通り方々を担当させてもらったりとか、一通り関わっているこどもも増えているし、こどもが安心して近寄ってきてくれる。元担当だったりとか、一度でも担当させてもらったら、ずっといるなっていう感じ、いつもいるなっていうまで、やっぱりそれってこども達には安心。口うるさいんですけど、何かいつもいるっていうので安心なのかなと。居続けることがこどもも安心できるのかなって思います。
いいことも悪いことも、笑えっていうか。前向きに取り組むことで、悪い思い出というのは残さないようにっていうか。だからこども達とも6年前とか5年前とかの話を普通に「あんなことあったけど楽しかったよね」じゃないけどですね、「あんなことしてくれたよね」っていう笑い話というか。ここで失敗してくれるのは全然良いので、こども達も。私もおかげさまで子育てをちょっと経験させてもらってるので、構えるのはできていたので、そこは新人とかの先生たちに比べれば全然自分はいいのかなという、免疫が付いているというかですね。
保育士とか教員免許、いろんな専門職の先生の方達も、もちろん学生さんもなんですけど、全然他職種の方も少しでも興味があって、自分無理だって思われなくて、ちょっと興味があるだけでもすごい吸収する力はあると思うので。ちょっとでも興味があったら、ここの園は転職組もたくさんいらっしゃるので、アドバイスができたり、共感できる職員もいっぱいいますので。そして共に成長じゃないですけど、縦社会ではなく、横でチームとしていければなって思ってますので、是非興味があったらすぐ電話していただければ、いつでも日程を調整いたしますので、よろしくお願いいたします。

※撮影当時の情報です。

施設概要

湯出光明童園
湯出光明童園は、熊本県水俣市にある児童養護施設です。
元々は虚弱児施設でしたが、平成10年から児童養護施設になりました!

地域住民の方々との関係性を大切にし「地域の方に育てていただいている」と考え、地域のお祭り会場を設営したり送迎を手伝ったり、地域清掃を地域住民の方々と一緒にしたりして、地域の一員として生活をしています。また、日頃の感謝を込めてお世話になっている地域の方々(大人も子どもも)をご招待してのBBQを催して、地域の子ども達と園の子ども達が一緒にワイワイして楽しんでもらっています。

子どもたちの支援では、子ども達が色んな暴力から自分の心とからだを守る暴力防止のための予防教育プログラム(CAP:Child Assault Prevention)を取り入れて、子どもたちの人権擁護を大事にしています。
また、子ども達が食事時間を楽しく過ごすために、週に1回、希望するメニューやおやつを出したり、誕生日にはその子が希望するメニューを出来る限り叶えるようにしています。調理師さん達が腕を振るうおかげで、味も好評です(実習生にも褒められます☆)。

職員の育成にも力を入れ、入職前に事前の研修会を行い、子どもたちへの関わり方などを伝えています。
就職後も、法人・園双方での新人研修を実施し、ベテランとのペアを組み、新人の方でも無理なく勤務できるように体制を整えています。
そして、基本的に誰に相談してもよいですが、職員の孤立を防ぐべく、相談しやすい環境として、だれに相談して良いのかわかりやすいよう組織図で示しています。

自然豊かな地域の中で、地域の一員として働き、子どもたちの日々の生活支援をする仕事です。
ご興味がある方は、ぜひご連絡をお待ちしております!

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