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幸樹園 下山沙織さん

児童養護施設 幸樹園の下山と申します。 ケアワーカーとして働いて5年目です。今は「はるかぜチーム」っていうチームのチームリーダーをしています。
私がそれまで全く別の業種で働いていて、転職しようと思った時に色々探していて、こういう施設が私の住んでいる場所の近くにあるっていうのを聞いて、見学させてもらいました。 見学した時に、こどもたちがチームレクをしている、楽しそうな写真とかが壁に貼ってあって。すごくいい雰囲気だなと思って、私もこの子たちと一緒に過ごしてみたいなと思って、ここに来ました。
いろいろあって、1番精神的にきついなって思うのは、 こどもたちのちっちゃな変化に気づけなくて、結果的にトラブルになったり、怪我とかから守れなかったっていうところは、やっぱり後悔したりとか、 あの時なんで気づけなかったかなとか、そういう意味で、後からの後悔で精神的にきついな、みたいなことはありました。
 大きいトラブルが1年目の最後か2年目くらいであったので、そこではすごくショックだなと思ったりとか色々あったんですけど、周りの皆さんの支えというか、色々相談に乗ってもらったりして、どうにかこれまで続けることができました。
1番嬉しいっていうとすごく難しくて。ちょこちょこ色んな嬉しいことがあって。 小さいことで言えば、やっぱり今ホームで生活してるので、「この子、前はできなかったけど、これできるようになったんだ」みたいなこともすごく嬉しいですし。あとは私まだ5年目なので、自分が担当した子が卒園したっていうところまではまだ見ることはできてないんですけど。それでも、 他のチームの子が退所して「今仕事頑張ってるよ」って報告しに来てくれたりとか、そういうところももちろん嬉しいです。

あとは、 毎年夏にキャンプをチームごとにやるんですけど、すごく楽しくて。私自身結構楽しんでるのと、「こういうことしたら楽しいかな」って企画しながらやっているんですけど。前に一緒にキャンプに行った子から、「先生、あの時のさ、キャンプすごい楽しかったよね」とか、「キャンプでスイカ割りしたのとか面白かったよね」みたいな、 そういう話をしてくれた時に、やっててよかったってすごく思いました。

ここに来たくて来てる子って本当はいないじゃないですか。大人の都合があって来てる子がほとんどなので、100パーセント納得してここにいる子っていないと思うんですよ。 その中でもちょっとした思い出とか作れたりとか、それを共有できるっていうのがすごく嬉しく感じます。
まずはご覧の通り、出来たてほやほやの新しい建物。 綺麗な環境の中で働けるので、私たちも今すごく気持ちよく仕事させてもらってます。 あとは、PRポイントとしては幸樹園の職員はすごく個性的というか、いろんなタイプの職員が働いてるんですけど、それぞれが得意分野を生かしています。行事を企画して、 実行して。日々の支援のこととか、すごくそれぞれが「こういうことしたいな」とか、「これ得意だからこれできるな」みたいのを実践できてるっていうところが、すごくいい施設だなって。こどもたちのために、私はこれしてみたい、あれしてみたいっていうのを、チーム単位でもお話したりとか、全体でも話したりとかして。それをみんなの力でやってるっていうところが、とても楽しい施設だと思います。

施設概要

幸樹園
幸樹園は青森県の鶴田町にある児童養護施設です。
鶴田町は津軽半島の付け根辺り(北津軽郡)にあり、リンゴやスチューベンの生産が盛んな町です。
地域の理解を得ながら、地域との繋がりを大事にし、地域の方からもあたたかい目で見守られています。
そんな自然豊かで、人の温もりを感じられる環境の中、元気な子どもたちがのびのび生活しています!

昭和56年に設立された施設ですが、老朽化や国が推進している小規模化に伴い令和4年7月には建て替え移転しました。
移転後は、本園に4カ所の小規模グループホーム、地域に1カ所の分園型小規模グループホームと2カ所の地域小規模児童養護施設が整備され、養育の単位を小規模化し、より家庭的な養育支援、地域支援を目指しています。

小規模ケアにおける養育モデル(こどもとの関わり方の手法)、SST(ソーシャルスキルトレーニング:社会性を身につけるトレーニング)、セカンドステップ(コミュニケーション能力や問題解決能力を育むプログラム)を取り入れている他、現在は施設の小規模化を見据えて、子どもたち5~6名と職員3名~6名で一つのチームを作り、子どもたちとの信頼関係や愛着関係を大切にした養育を実践しています。

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