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【星美ホーム】施設職員さんにインタビュー! 星美ホーム:秋元さん(保育士:2年目)

チャイボラインタビュー

児童養護施設

2021/03/02 21:29
【星美ホーム】施設職員さんにインタビュー! 星美ホーム:秋元さん(保育士:2年目)

久しぶりのチャイボラインタビュー。今回は星美ホームでご就職されて2年目!
幼児ユニットにお勤めの秋元さんからお話を伺いました!


ーーこの仕事に就こうと思ったきっかけは何ですか?

私自身、祖母宅に預けられることなどがあり、親が片親で幼い頃寂しい思いをしたことが多くありました。
もともと、保育士にはなりたいと思っていたこともあり、いろいろな勉強をしている中で、高校生の時に児童養護施設があることを知って関心を持ち、興味が湧いたことが、最初のきっかけでした。

大学時代に、星美ホームに実習に行く機会があって、その時に接した子どもたちが、幼稚園・保育園の実習とはかなり違っていました。
かまってほしい気持ちから、いろいろな行動をとってくる子がいて・・・その事自体はショックだったんですが、子どもたちの気持ちを知った時に、そういった行動にも背景があって、してしまったんだろうなと考えました。

ーー星美ホームにご就職されたのはなぜですか?

実習がきっかけで就職しましたが、決め手は、「とにかく職員の仲がいい」からでした。
自分が失敗しても、まずは話しを聞いてくれる先輩方や、勤務時間が過ぎてても親身に相談に乗ってくれる仲間に支えられて、今は仕事をしています。

ーーこの仕事に就く前と就いた後でギャップはありましたか?

実習の時には経験できなかった、「泊まりでの勤務」や「一人で子どもを見る時間」などがあって、勤務形態の多様さが一つのギャップでした。
入職仕立ての頃は、まだまだ子どもたちと信頼関係を築けていなかったこともあり、自分だけの勤務の時間帯になると、子どもたちが好き勝手な一面を出すこともあり、とても大変でした・・・。
今もまだまだな部分はありますが、そのときに比べると段々と慣れてきているかな?と(笑)

本当に「親がやることをやる」のだなと、実感した2年間でした。

ーー大学生活から生活環境の変化もあって、とても大変だったと感じましたが、どう乗り越えられたのですか?

毎日1日が終わったあとに、上手く言ったことや上手く行かなかったことを思い返すようにしています。
「あの時こうしていれば」をしっかりと振り返る事で、関わりが上手く行かなかった子であっても、その子の特性が見えてきて、段々と上手く関わることができるようになってきたと実感しています。
今は、2年目としての役割を果たせていると思っています。

ーー今まで働いてきた中でのやりがいは何ですか?

語りきれないくらい、すごくいっぱいあります…。

エピソードでいうと、ある一人の男の子が、大人との信頼関係を築けていないことなどから、少しぶつかっただけでも、「攻撃された」と思い込んでしまい、部屋から飛び出していくなどの行動が見られたことがありました。
どうしたものかと思っていたんですが、職員みんなで話し合い「その子が悪かったとしても、話しを聞いてあげる」と言った方針を決めて、徹底しました。
しばらくすると、その男の子が、部屋を飛び出すことがなくなりました。

同じ様なケースがいくつもあるのですが、子どもに対して、大人が一人ひとりの事を考えて一生懸命支援することで、子どもが変わっていく。
子どもの成長がすごくわかり、それを目の前で見ることができる。

とてもやりがいのある仕事だなと感じます。

ーーとても素敵なお話ですね!就職してからの研修などはどのようなものがありましたか?

施設が関連している修道院があり、そこに1泊2日で、泊まり込みの研修を毎年行っています。
入職してすぐの1年目の時は、その場で1年目の職員同士で話し合いをしたり、施設を知るための研修がありました。

今年は2、3年目で「信頼関係」というテーマでどう思うかをディスカッションしました。
自分の意見だけではなく、他者の意見を聞くことができ、「色んな意見がある」と多角的な視野を持てるようになりました。

いろんな時間を仲間と過ごす事で、日々の疲れを取る意味もある研修です。
富士山が見えるところに建物があるのですが、休憩時間にみんなで富士山を見に行ったりなどもしました。

ーーとても考えを深めることができる研修ですね。もし、今学生に戻るなら、どんなことを勉強しますか?

大きくわけて2つのことを勉強したいと思います。

1つは、児童養護業界の知識を勉強したいと思います。
児童養護施設で働いていると、知らない言葉が出てきて、先輩の職員やチームメンバーの会話についていけないことが出てきます。
特に、1年目の時には多くありました。
学生の頃に、業界用語をもっと勉強しておけばよかったなと思います。

2つ目は、料理、洗濯、掃除を勉強しておきたかったです。
児童養護施設では、衣食住の支援が中心になるので、少しでもしっかりとできるように勉強しておけばよかったなと。

ーー今後やりたいことはありますか?

今見ている子どもたちが、高校生とか、大人になっていく姿、一人ひとりの成長を見続けていきたいと思います。
できるだけ、長い時間をともにして、その成長を見守りたいなと思っています。

ーーありがとうございます!最後に、学生さんやこれから社会的養護の業界に転職したいと考えている求職者さんに向けて一言お願いします!

施設って、中が見え辛かったり、仕組みが難しかったり、怖かったりといったイメージが多いかと思いますが、ぜひ、一度足を運んでみていただきたいです。
一度見ていただければ、見え方や視野が変わって、多くの魅力をわかってもらえると思います。
ぜひ、一度ご見学に来てください!


秋元さんありがとうございました!
子どもたちの成長に寄り添い、一人ひとりを見続けようとする暖かいお気持ちを感じ取ることができました!

今後もチャイボラでは、施設職員の方々のお話を掲載してまいりたいと思います!
お楽しみに!