チャイボラ職員インタビュー。双葉園高木さんの後編です。
前編では施設職員としてはたくきっかけ、仕事のやりがいについてお話をいただきました。後編では仕事の困難さや今後の展望についてお話いただきます!
ーー仕事をしていく上で辛かったことは何ですか?
施設内で子ども同士の深刻なトラブルがあったときかな。加害者も被害者も、私たちが守らなければいけない対象なんですよね。両方の立場を考えた時に、考えきれない自分がいました。職員みんなで毎晩遅くまで子どもたちへの対処を考えていました。
いつも自分の家に帰ると自分の子どものことに頭が切り替わるんですが、その時ばかりは結構引きずっていましたね。
あとは、施設の子どもでの対応に追われて自分の子どもに接する時間が減ってしまった時に、申し訳なさは感じましたね。
子どもから「私と施設の子ども、どっちが大事なの?」と聞かれることもあり、どう答えていいか悩んだこともありました。
ーーどうやって乗り越えたんですか?
職員全員が子どものことを考えていたから乗り越えられたんだと思います。
特に大きな問題が起こった時は、チーム一丸となって考えつくしましたね。時には意見がぶつかることもある職員同士ですが、一つの問題について全員で力を出し合って解決に向かって進んでいくときにやりがいを感じます。
あとは、外に出ていろんな人の話を聞くことで、もっと大変な問題に立ち向かっている人に出会ったのも大きかったです。
私は38歳で社会福祉士の資格を取るために通信で大学に入りましたが、そこで出会った仲間が、職業関係なくみな熱い志と想いを持っていて、刺激を受けました。
ーー辞めたいと思ったことは無いのですか?
ありますよ。でもそこで、思うことがあるんです。
職員は施設で働くか働かないか、どこの施設で働くかとか決められるけど、子ども達は自分の生きる環境を選べないです。それを考えると「自分は甘いな。もっとやれる!」と思いここまでやってきましたね。
ーー双葉園に決めた一番の理由&アピールポイント
勤務形態と職員さんの雰囲気で決めました。
児童養護施設で働きたいと思っていたものの、勤務形態に関してだけは不安があったんです。
いくつか施設を見学させてもらっている中で双葉園に出会いました。双葉園は宿直が少なく、その時案内してくださった職員さんが素敵な方で、施設内の雰囲気もよかったので決めました。
実際入ってみても、自分の時間も作れる双葉園は私に合っていると思います。
ーー今後挑戦したいことはありますか?
ケアワーカー(直接子どもの生活に関わる職員)をがっつりやりたいですね。
現在は自立支援コーディネーター(在園児だけでなく、退所者の自立支援や関係機関と施設を繋ぐ職員)なので、子どもの利益につながるよう考え提案はしますが、直接子どもと関わる機会が少ないんです。なので、1番子どもに近いケアワーカーになって、子どもと関わりたいですね。
あとは、退所者の子が18歳までに出来なかったことを退所後に実現できるような環境を作りたいです。
そのとき出来なかったことを今一緒に挑戦していきたいんです。
また、難しいことなのかもしれないけど、学童のような「地域で子どもを支える」環境が作れたらと思っています。
保護された子どもはある日突然、家庭、生まれ育った町、学校、友達から引き離されます。前の学校の友達にさよならも言えずに引き離されることも少なくないです。地域密着が実現することで、このようなケースは減らせると思うんです。
様々な経験をされてきた今「ケアワーカー(直接子どもの生活に関わる職員)をがっつりやりたいですね。」とおっしゃる高木さんの熱い想いを感じたインタビューでした。
またぜひお話し伺いです!!!