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【双葉園】職員インタビュー(高木さん前編)

チャイボラインタビュー

児童養護施設

2019/11/26 09:00
【双葉園】職員インタビュー(高木さん前編)

チャイボラインタビュー。今回は双葉園で自立支援コーディネーターとしてお勤めの高木さんからお話を伺いました!



ーーなぜこの仕事に就こうと思ったのですか?


最初は幼稚園の先生になろうと思っていたのですが、ゼミの先生の紹介で児童養護施設での実習がきっかけになりました。


そこで一人の中学生の女の子と出会ったんです。
彼女は不登校・友人関係のトラブル・家出などをする子でした。

ある日、彼女を含む数名が職員に注意を受け、その場にいた実習生である私について「実習生が職員にちくったんだよ」と話していたそうです。
思春期の彼女たちがそのように思うことは当然のことですが、その彼女が「実習生も立場あるし、もし、職員に聞かれたら正直に話さないといけないと思う。」と言ってくれたそうなのです。
他の子が不満をもらしていたことについて「お姉さんこの話を聞いて悲しい気持ちになるかもしれないけど、私からはみんなに伝えておいたから・・・。」と後日教えてくれました。

私、その時、「たくさん傷ついて生きてきて、人との関係でトラブルが多い子でも、こんなにも人を思いやれる一面を持っているんだな・・・」と感動したんです。このような子ども達のことをもっと知りたいって思ったんです。


ーー実習に行く前後でギャップはありましたか?


行く前は「親と暮らせない子が生活している施設」という知識しかなく、特にイメージはなかったんです。
ですが実習が始まり、あまりに自分が知らない世界で衝撃を受けたんです。
子ども達は、それぞれ親元や今まで生活してきた場所から離れ、辛い経験をしてきているのに笑顔で元気に生活していました。
この子達は何でここで生活することになったのか?様々な環境の中で生きてきたにも関わらずどうしてここまで人のことを思いやれるのか?
もっと知りたいって思ったんです。



ーーこの仕事でのやりがいは、なんですか?


いろんな人生に出会い、一緒に考えて乗り越えていくことで、子どもと家族が力をつけていくんです。様々な人生に出会い、そこから学び、感動することもあります。

また、社会の制度がどんどん整備されてきて、今後に大きな可能性を感じます。こちらが言えば社会に反応があって「変わるかもしれない!」と感じられる世界になってきていると思います。
昔は高校中退したら就職だったけど、今は再チャレンジして大学にも行けるチャンスがある。
言い続けることで変わるんだということが実感できるようになってきました。
今は特に、退所した人が再チャレンジできるような環境を作りたいと思っています


双葉園高木さんへのインタビューいかがでしたでしょうか?次回は双葉園で働くこと決めた理由、今後の展望などについてお話をお聞きします。