チャイボラでは、石川県から「令和8年度石川県児童相談所等人材確保等事業(普及啓発)」を受託し、児童相談所や社会的養護施設の仕事の魅力や役割をさまざまな機会を通じて発信しています。
今回は、その取り組みの一環として開催した「石川県の児童相談所・児童自立支援施設・児童養護施設・乳児院 見学バスツアー」の第1回目の様子をご紹介します!
見学バスツアーの詳細はこちら
第1回目は、加賀地区にある児童養護施設「育松園」と「伊奈美園」の2施設を訪問しました。
金沢駅に集合し、バスで出発!
当日はキャンセルなく、7名の方にご参加いただきました。
金沢駅に集合し、バスで加賀地区の児童養護施設へ向かいました。
移動中のバス車内では、スタッフや参加者同士の自己紹介に加え、社会的養護に関するクイズも実施しました。
はじめは緊張感もありましたが、クイズを通じて社会的養護について楽しく学びながら、和やかな雰囲気の中で最初の訪問先へと向かいました。
児童養護施設「育松園」を見学
最初に訪問したのは、児童養護施設「育松園」です。
施設の概要をはじめ、こどもたちの生活や職員の仕事内容、育松園の特徴などについて説明していただき、児童養護施設の役割や育松園についての理解を深めました。

育松園では、家庭的で温かい雰囲気の中での養育を大切にしています。
建物は2棟の平屋からなり、木目調の内装を取り入れた明るく開放感のある生活空間が広がっていました。

また、こども園や学童への巡回相談のほか、地域の方からの子育てに関する来所相談にも対応するなど、施設内での養育だけでなく、地域の子育て支援にも力を入れています。
職員の方々によるパネルディスカッション
続いて、現場で働く3名の職員さんに登壇いただき、パネルディスカッションを行いました。

その中で、小学生の時に入所したこどもとの関わりについて、印象的なお話がありました。
その子は入所当初から、思い通りにならないと職員に強くあたることもあり、関わり方に悩むこともあったそうです。それでも根気強く関わり続けた結果、現在は高校3年生となり、大学進学に向けて頑張っているそうです。先日、その子と一緒に大学のオープンキャンパスへ行き、「楽しかったね」と体験を共有できたことが、印象に残っているとのことでした。
長い時間をかけてこどもと向き合い、関係を築いていくことの大切さや、こどもの成長をそばで見守る仕事のやりがいが伝わってくるお話でした。
会終了後にはそのままホールを貸していただき、昼食を取りました。
そこに職員の皆さんも残ってくださったので、参加者の皆さんもリラックスして質問したり会話を楽しむことができ、素敵な時間となりました。
実際に施設を訪れ、職員の方々から直接お話を伺うことで、資料やネット上だけでは伝わりにくい、児童養護施設の日々の生活の様子を知る機会となりました。
児童養護施設「伊奈美園」を見学
続いて、児童養護施設「伊奈美園」を訪問しました。
伊奈美園に到着すると、ホワイトボードに「見学バスツアー御一行様 ようこそ!伊奈美園へ」という歓迎のメッセージとイラストが描かれており、温かく迎えていただきました。

こちらでも、施設の概要やこどもたちの日々の生活について説明していただき、伊奈美園ならではの取り組みや職員の仕事について知ることができました。
伊奈美園は、環境教育に力を入れています。各ホームで野菜を育て、収穫したものを実際に食べるなど、こどもたちが日々の生活の中で自然に触れ、さまざまな体験ができる工夫がされています。
また、季節ごとの行事が充実しており、2泊3日の臨海キャンプや地域のお祭りへの参加、スキー合宿など、こどもたちと一緒にさまざまな経験を重ねることで、職員自身も多様なスキルを身につけられることが、伊奈美園で働く魅力の一つであるというお話もありました。

長年こどもたちと関わってきた職員の方のエピソード
パネルディスカッションでは、40年以上勤務されている職員の方から、これまで関わってきたこどものエピソードをお話しいただきました。

入所中は職員に対してあまり素直な態度を見せなかった子が、退所後に美容師となって施設のこどもたちの髪を切りに来てくれたり、結婚の際に両家の顔合わせに職員を招待してくれたり、還暦のお祝いにお花をプレゼントしてくれたそうです。
退所後も職員の方との関係が続いており、施設で過ごした時間や職員との関わりが、こどもたちにとって大切なものになっている様子がうかがえました。
2つの施設から学ぶ、それぞれの魅力
同じ児童養護施設でも、それぞれの施設に大切にしていることや特色があります。
参加者からも「どちらの園にもよい部分があり、それぞれの魅力を知ることができた」といった感想が寄せられ、2つの施設を見学することで、施設ごとの取り組みやこどもたちへの関わり方について、さまざまな視点から知っていただく機会となりました。
今回の見学バスツアーを通して
今回の第1回目の見学バスツアーでは、実際に施設を訪問し、児童養護施設の役割や職員の仕事内容について理解を深めていただきました。
こども家庭福祉の仕事は、外から見ているだけでは分かりにくい部分もあります。実際に施設を訪れ、現場で働く職員の話を聞くことは、仕事への理解を深め、仕事の魅力ややりがいを知る大切なきっかけになります。
今回の見学会に参加した方からも、次のような感想が寄せられました。
・概要を聞いてから実際の現場を見、その上で出た疑問などを尋ねることもできたので、とても勉強になり、充実した一日になった。
・施設に対してのイメージが変わり、すごく温かく、生活を通して長く一人ひとりの子どもたちと関わっていけるのがいいなと思った。やりがいのある素敵な職だと思った。
・(児童養護施設で働くことが)自分の将来の選択肢の一つになった。
実際に施設を訪れ、職員の方々の話を聞くことで、児童養護施設に対するイメージが変わったり、将来の進路として考えるきっかけになることが、参加者の声からもうかがえます。
チャイボラでは、今後も石川県と連携しながら、児童相談所や社会的養護施設の仕事を知っていただくための取り組みを進めていきます。
石川県のこども家庭福祉に関する情報・イベントの案内
① 育松園・伊奈美園にもっと知る
今回訪問した児童養護施設「育松園」「伊奈美園」について、詳しく知りたい方は、ぜひ以下のページをご覧ください。
育松園
伊奈美園
② 映画上映&現場職員トークイベントのお知らせ
11月29日には、「石川県のこども家庭福祉の仕事を知る 映画上映&現場職員トークイベント」を開催します。
当日は、児童相談所をテーマにした映画『ほどけそうな、息』の上映に加え、現場で働く職員によるトークイベントも予定しています。
児童相談所で働く職員の仕事や、こども家庭福祉の現場について知ることができる機会です。ぜひご参加ください!

③ 石川県のこども家庭福祉に関する情報を発信しています!
石川県では、こども家庭福祉を支える仕事の魅力などを発信するInstagramアカウントを運営しています。
児童相談所や社会的養護施設の仕事について、詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください。
「石川県のこども家庭福祉のお仕事」Instagramアカウント
