社会的養護 総合情報サイト チャボナビ

にやりほっと①

コラム

児童養護施設

2024/05/04 11:27
にやりほっと①
江戸川つむぎの家は開設4年目の児童養護施設です。
まだまだ試行錯誤しながら、子どもと一緒に考え、笑い、悩み、楽しみながら過ごしています。
今年度から朝礼の時に連絡事項や気になる事だけではなく、にやりほっとを必ず共有しています。
子どもたちの見せる意外な一面に参加している職員のニヤニヤが止まらなくなります。
江戸川つむぎの家の毎朝共有されるにやりほっとを皆さんへおすそ分けです。

にやりほっと①
「ね~」

話しは少し遡ります。年明けに届いた最新刊のコミックを読み終えた小学生男児が、「続きっていつ出るかな?」と聞いてきました。<連載中のコミックは数ヶ月は待たないとなんだよ。>「そうなんだ…」
翌日同じ本をぺらぺらめくっていた子どもが再度同じように聞いてきた為同じ様に返しました。
そんなやり取りを何度も重ねると、いつのまにか語数が減っていきます。長年連れ添った夫婦の様に「まだかな?」「まだ?」そして今では「ね~」です。言葉に付け加えアイコンタクトも重ねる為すぐに何の話がしたいのかが分かります。そして、「ね~」は話しをするきっかけに過ぎず、その後全然違う話しをする事もあります。その子にとってはおはよう等のあいさつと一緒だなと思っています。
学校から帰ってきたらきっとまた聞こえます。今日の「ね~」。

解説
江戸川つむぎの家はアマゾンの欲しいものリストを活用しています。全世界のつむぎの家の事を支えてくれる方々が色々なものを届けてくれます。施設開設当初は本が1冊も無かった状態から欲しいものリスト等を活用し、本棚が図書館の様にステキなラインナップになりました。入所前に本を読む機会が少なかった子どもが、つむぎの家に来て本を読む時間が少しずつ増え、子ども同士、職員と一緒に本の感想を共有しています。揃えている本の新刊がいち早く届くことがほとんどの為、子どもたちは上記のようなやり取りになります。
そして届く本ばかりを読んでいた子どもたちが最近自分で気になるコミックを自分で揃えるようになり、成長を感じました。

今後も朝礼で出てくるにやりほっとを紹介できればと思っています。

社会福祉法人共生会 江戸川つむぎの家(東京都の児童養護施設)のおたより