チャイボラの上野です。
8/22(金)に、北海道紋別郡遠軽町生田原にある児童養護施設、北光学園さん&グループホームのきずなホームさんを訪問してきました。


北光学園さんがある生田原地区は、遠軽町から車で20分。自然が豊かで、とても落ち着いたエリアにあります。
地域の小中学校は学園から歩いて約10分!現在中学校は、全校生徒の約6-7割が学園のこどもたちなんだそうです。
当日は夏休みがまだ終わっていない学校もあり、学園のこどもたちにもたくさんお話しできました。
「ぜひこどもたちがいる時に来てください!」と言っていただき、お言葉に甘えてこちらの日程で訪問させていただきました✨
当日は、堤園長と米内山さんが学園のことを詳しく教えてくださいました!
お二人ともお忙しい中、ありがとうございます!
こどもたち・職員さんとも、とってもたくさんお話しさせていただいたので、お伝えしたい魅力やエピソードがたくさん出てきました!とても長くなってしまったのですが、ぜひご覧ください。
訪問して私が感じた北光学園さんの魅力を3つご紹介!
①スマホがない。大舎制。だからこそここにある、みんなで過ごす豊かな時間
北光学園のこどもたちはスマホを持っていません。
若者の娯楽といえば真っ先に出てくるであろうスマホ。スマホを持っていない施設のこどもたちはどんな様子で過ごしてるんだろう…?と私自身がイメージがついていませんでした。当日ご案内してくださった米内山さんがおっしゃるには、「スマホがないから、自分たちで楽しみを見つけるんです。」とのこと。
実際に学園内を見学させていただき、その言葉を実感しました。
「スマホで時間をつぶす」という概念がないので、各々が時間の過ごし方を考えます。
体育館で実習生とバドミントンを楽しむ子、その傍らでピアノを弾いている子、リビングでみんなで集って勉強する子、それを見ながら漫画を読む子、お部屋で自分の趣味に没頭する子…。
それぞれの過ごし方をしていますが、共同スペースで他の子や職員さんとみんなで過ごしている子がとても多いことに驚きました。
▼みんなが集うリビング!このタイミングはあいにくの大雨でしたが、大きな窓から綺麗な景色が見えます。

▼園内には本・漫画もたくさん!
こちらは廊下の本棚の様子ですが、男の子ホーム・女の子ホームにもそれぞれ大きな本棚があります。

米内山さんがご案内してくださったおかげで、
突然お邪魔した私とも、たくさんのお子さん・職員さんがお話してくれました!
↓こんなお話ができました❤
●好きな漫画のこと
→私が大好きな漫画「青空エール」を、12個以上年が離れた高校生の女の子が「私も好き!全部読んだ!」と言ってくれて感動(涙)他にもいくつも共通の好きな作品があって、「趣味が合うね~!」と盛り上がることが出来ました。この作品に、また一つ大切な思い出が加わりました。
●好きなアイドルのこと
→Snow Manを推しているかわいい小学生2人との出会いがあり、「ガチャガチャでグッズをゲットして、それぞれの推しが出たので、交換したの~」というエピソードを話しながら、持っているグッズをお部屋から持ってきてたくさん見せてくれました。
ふっかとめめ(2人の推しのメンバー)も素敵だけど、あなたたち二人のかわいさもアイドルに匹敵する・・・!と私は悶絶でした(嬉)
私もSnow Man好きなので、お話しできて楽しかったです!
●野球のこと
→なんと、当日ご出勤されていた職員さんが、私が知っている日本ハムファイターズの選手のご家族とのこと・・・!私自身高校・大学でずっと野球部のマネージャーの仕事に打ち込んでおり、野球が好きなので、大興奮でお話しさせていただきました!
こんなエピソードもありました。
「ねえねえ、仁お兄さん~(米内山さんのこと)」と言いながら声をかけてくれた女の子。振り返ったらキツネのお面をかぶっていてびっくり(笑)
とってもチャーミングなお子さんたちです。
男の子ホームのみんなも、「え~恥ずかしいよ~」と言いながらみんなお部屋を見せてくれたり、特技を披露してくれたりと、とってもあたたかく迎え入れてくれて、感謝の気持ちでいっぱいです!
▼体育館で実習生のお姉さんたちとバドミントンを楽しむ高校生たち

▼バトミントンをやっている傍らで、背中で語るピアニストも!
学園歌を披露してくれました。

スマホがないからこそ、それだけではない、みんなで過ごす・ひとりで過ごす豊かな時間が北光学園には在りました。
もちろん、こどもたちが巣立ったあとは、スマホとの付き合いは出てくるでしょう。今後も必要性・ニーズを見極めながら、スマホのルール作りを随時検討されるそうです。
さらに、大舎制だからこその魅力だと私が感じたのがこちら!

大きなお風呂です!
北光学園では、「職員が一緒にこどもたちとお風呂に入る」ということを大切にされているとのこと。
身を清潔にすることを一緒にお風呂に入ることで伝えたり、
お風呂だから話せることがあったりと、貴重なコミュニケーションの場なんだそうです!
▼みんなでご飯を食べる食堂

②意味から伝える「礼節」「整理整頓」
生活スペースにお邪魔してものすごくびっくりしたのが、こどもたちのお部屋の綺麗さ!
どの子のお部屋もお布団がきちっと畳まれ、机の上に物が置きっぱなしになっている部屋がひとつもありません。共有スペースだけでなく、個室も本当に美しいのです。
▼ピカピカの洗面スペース。共用スペースもこどもたちが分担してお掃除します


普段は学園の外で寮生活をしている高校生の子が、「寮はルールが厳しくて、他の子は苦労しているけど、整理整頓はもう当たり前になっているから全然苦労しなーい!」と笑顔で話してくれました✨
最初は、「ものすごーく規律が厳しいのかな…?」と思ったのですが、ただルールを厳しくするのではなく、そのルールがある意味までこどもたちに伝えることで、こどもたちにとって”文化”となって根付いているのが北光学園の素敵なところ。
例えば、お布団を畳む時は、布団の”輪”(折り目になった方)を入口側に向ける。これはお客様から見たときに美しく見えるように。
眠る時には、翌日着るお洋服・ライトを風呂敷でくるんで枕元へ。翌日の準備の手間も減る上に、万が一夜中に災害があった時には自分の身を守ってくれる。


もちろん片付けが苦手な子・最初から他の子と同じようにすることが難しい子もいるそうですが、周りの子が当たり前にやっている姿をみて自然と覚えたり、職員さんが「ちょっと一緒にやってみよう」と一緒にやってみたりすることで、少しずつ馴染んでいくそうです。
▼現在は使われていない個室。このレベルで使用しているお部屋も綺麗です!

この片付けがこどもの頃から身についていることは、大人になって学園を巣立った時に、こどもたちの大きな力になると強く感じます。北光学園の皆さんの綺麗なお部屋を見て、私も見習わないと…!と背筋が伸びました。
アイドルのポスター、漫画、フィギュアなど、机の上の棚のスペースは1人ひとり自分の好きなものが綺麗に並べられていて、綺麗なお部屋の中にそれぞれ個性のある素敵な空間でした!
③学園の周りは自然がいっぱい!豊かな自然の元でのびのび育まれるこどもたち
北光学園の周りは、とにかく自然が豊か!
建物のつくりも窓が大きくて、外の自然がよく見えます。女子ホームの窓からは、学園の子が丹精込めてお世話しているお野菜たちが!
▼女子ホームの窓からの景色。ひまわりがいっぱい咲いていました!
奥に見えるのがビニールハウス

えだまめ、じゃがいも、ズッキーニ、トマトetc…ホームごとに担当を決めてお世話をしているそうです。
「あれ、なんだか良いにおいがするぞ」と思いながら廊下を歩いていると、驚きの光景が・・・!
小学生の男の子が畑で採れたズッキーニを天ぷらにして、できたてホカホカの状態で事務員さんと園長に「いかがですか~?」とおススメしていました!笑

こんなにたっぷり入って100円です。堤園長がお土産にごちそうしてくださいました。
(夕飯まで待てず、車に乗ったらすぐつまみ食いしてしまいました。野菜の甘味がとっても美味しかったです!堤さん、調理してくれたお子さん&職員さん、ごちそうさまでした!)
このように、育った野菜は職員さんに北光学園の調理を行っている委託業者の方に販売したり、こどもたちが職員さんと一緒に調理したあと、別の職員さんたちに販売したりするそう!
販売していただいたお金は、子どもたちのお小遣いになるそうです。
「野菜を育てる→調理する→自分で実際に食べる・他の方に食べてもらえるように工夫する→いただいたお金を大切に使う」この一連のサイクルを子どものうちから経験できるなんて、究極の食育・金銭教育だと感じます。
▼裏にあるお山は、冬はスキー・そりができる場所として大活躍するそう!

そのほかにも魅力がたくさんあり、本当はもっと語りたいところなのですが、
あまりにも長い記事になってしまうので、今回は上記の魅力3つに絞りたいと思います(笑)
学園の本体施設に続き、グループホームの「きずなホーム」にも伺いました
※グループホームとは・・・社会的養護下の子どもたちが少人数で集まって、一般住宅等で生活する形態のことです。施設ではなく地域の中に溶け込んで生活できることが最大の利点になっており、より一般家庭に近い環境での介護や養護が実践されています。
こちらのホームは、米内山さんのお母さまである前園長・現副園長の米内山邦子さんがホーム長を務めていらっしゃいます。
▼きずなホームの外観。「きずなホーム」という文字と、わんちゃんのロゴは、卒業生の方が制作されたそう♪

伺ったとき、ちょうどきずなホームは夜ご飯の真っ最中。
庭で取れた野菜を使ったハヤシライスを、みんなで美味しそうにワイワイ召し上がっていました。
▼きずなホーム自慢の畑&ビニールハウスでも、たくさんの野菜が取れます。
北海道でなんとゴーヤ!今年初めて実ったそうです。

▼トマト、アスパラ、枝豆。冷蔵庫には庭で採れたスイカも!!




ここでも驚いたのが、学園で感じた魅力(みんなで過ごす豊かな時間、礼節・整理整頓、食育)がそのままきずなホームにも根付いていること。
ホームやグループホームごとに雰囲気が全く違うことが多いと思うのですが、なぜこんなにも学園の本体施設で感じた良さがそのまま生きているのか米内山(仁)さんに伺ったところ、やはり副園長がホームを立ち上げ、文化をつくったことが大きいそうです。
北光学園では職員さんのことを「お姉さん」「お兄さん」と呼ぶのですが、「きずなホームの小さい子たちは私のことだけ「お母さん」って呼ぶの」と、米内山(邦子)さんが素敵な笑顔でお話してくださいました。
「お母さん」と「お兄さん・お姉さん」の愛情たっぷりのお料理を食べて、北光学園の子どもたちは大きく育っていくんですね!
「また来てね!!!」「見てみて、こんなに高くジャンプできるよ!」元気に見送ってくれる小さい子たちから、その子たちをニコニコ見守るお姉さんの子たち、さらに出勤されていた職員さんたちまで、みんなで玄関で見送ってくださり、帰るのが本当に名残惜しかったです…。
みなさん、ありがとうございました❤
*
いかがでしたか?
この記事を通して、少しでも読んでいる皆さんに北光学園の魅力が伝わると嬉しいです。
北光学園さんでは、一緒に働く職員さんを募集中!
なんと、見学の際には最寄り駅の生田原への送迎OK!食費無料!
泊りでの見学・仕事体験も大歓迎!
現場で働く職員さんは地元の方だけでなく、道内(札幌、函館、静内、中標津、弟子屈、北見etc…)、さらには道外から入職されている方もいます。
▼緑が見える素敵な心理室もあります!ここで活躍する心理士さんも大募集!

自然豊かな生田原の地でこどもと伸び伸び過ごしたい方、この記事を通じて北光学園さんの養育が素敵だなと思った方は、ぜひチャボナビの「施設に問い合わせる」ボタンから北光学園さんにメッセージを送ってください♪
後日、2年目の保育士・藤本さんのインタビューも公開予定です!
楽しみにお待ちください♪
堤園長、米内山副園長、米内山さん、藤本さん、当日ご対応いただいた職員のみなさん、あたたかく迎え入れてくださった北光学園のお子さんたち、本当にありがとうございました!
以上、上野でした!
★北光学園さんのチャボナビページはこちら★
▼左から上野、堤園長、米内山(仁)さん

▼左から上野、インタビューに応じてくださった藤本さん
