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施設の勤務時間



施設の通勤の仕方と勤務の時間帯

社会的養護施設は職員にとっては働く職場であると同時に子どもたちにとっては生活の場「家」でもあります。子どもたちの安全・安心な生活を保障するために24時間365日、施設は閉まることなく運営され、各施設ごとに勤務の仕方やシフトの組み方は異なりますが、職員が交代で勤務しながら子どもたちの生活を支えています。
こちらのページでは施設の通勤の仕方や様々な勤務シフトについて業務内容を踏まえながら解説していきます。

目次

〇通勤の仕方による違い

通い勤務
住み込み勤務

〇勤務シフトの種類と働き方の違い

早番
日勤
遅番
宿直・夜勤
断続勤務

通勤の仕方による勤務の違い

通いと住み込み
通勤の仕方には大きく「通い」と「住み込み」の二つに分かれています。
それぞれの特徴やメリットなどを見ていきましょう。

・通い勤務

自宅から自家用車やバス・電車などの公共交通機関を利用して施設まで通勤します。自宅の距離が近ければ徒歩や自転車で通うことも可能です。
自宅からの距離や公共交通機関を利用した回数などに応じて交通費が支給されます。
自宅から施設までの距離が遠いと通勤時間がかかってしまいすが、気持ちを切り替える時間
になることも有ります。

・住み込み勤務

施設の敷地の中に居を構え住み込みながら働きます。敷地内に職員寮を用意している施設もあれば、子ども達が生活するユニットやグループホームの一室に住むことを求められる場合もあり、条件は施設によって様々です。通勤時間がほとんどかからず、福利厚生の一環で低額若しくは無料で住み込みスペースを利用できる施設もあります。子ども達との生活スペースと近い分、プライベートな空間や時間の確保が難しそうにみえますが、「住み込み」といってもお休みの日は外出ができたり、自分の時間が確保できるように配慮している施設も多いです。

勤務シフトの種類と勤務時間の違い

多くの施設では複数の勤務シフトを組み合わせて子ども達の日々の生活をサポートしています。代表的なシフトを実際に勤務時間の例を交えて解説していきます。

早番

早番は子どもたちの起床する早朝の時間帯に合わせて出勤します。
子ども達を起こし、身支度を整え、施設によっては朝食の準備や検食も行います。
日中は家事業務や事務作業を行い、子ども達が帰ってくる時間帯の前後に退勤します。
【早番時の勤務時間の例】
・6:30~15:30
・7:00~16:00
など

日勤

日勤は一般企業などと同じ様に朝8:30~9:00頃に出勤します。
日中は家事業務や事務作業を行う他、関係機関とのケース会議に出席したり、子どもの通院の付き添いなどの業務があります。
子ども達が帰宅して夕食を食べる時間の前後に退勤します。
【日勤の勤務時間の例】
・8:30~17:30
・9:00~18:00
など

遅番

遅番は概ね午後から出勤して業務にあたります。
出勤後は家事業務や事務作業、必要に応じて関係機関とのケース会議に出席したり、子どもの通院の付き添いなどの業務があります。子ども達と一緒に夕食を食べ、就寝・消灯の時間まで勤務をします。
【遅番の勤務時間の例】
・13:00~22:00
・14:00~23:00
など

宿直、夜勤

早番や日勤、遅番とはことなり泊まりを伴う勤務が宿直や夜勤になります。
緊急時の対応や巡回など、夜間に発生する業務を主に担当します。
宿直と夜勤の違いは「泊まりを行う夜の間が業務にあたるかどうか」によって区別されます。
宿直は基本的に業務から離れ、子どもが体調不良になった時や無断外出をしたときなどの緊急時にのみ業務が発生します。多くの児童養護施設や自立援助ホームなどでは泊まりを伴う勤務は宿直を採用しており、宿直時間の前後で遅番や早番などの勤務を連続して行います。宿直業務に当たった場合、勤務先から一回当たり数千円の「宿直手当」が支給されます。
これに対し、夜勤の場合、休憩時間などはあるものの、基本的には夜間も起きて巡回や見守りのなど業務に当たる必要があります。乳児院では入所している子ども達の年齢が低く、急な体調の変化があっても子どもから訴えることが難しい為、泊まりを伴う業務が夜勤になっています。(※他の社会的養護の施設でも夜勤を採用している場合があります)夜勤業務に当たった場合時間数に応じて、基本給をベースにした夜勤手当(深夜割り増し手当)が支給されます。
【宿直の勤務時間の例】
・12:00~翌日の12:00
(12:00~22:00が遅番勤務、22:00~翌日6:00が宿直、6:00~12:00が早番業務)
・14:00~翌日の14:00
(14:00~23:00が遅番勤務、23:00~翌日5:00が宿直、5:00~14:00が日勤業務)
など
【夜勤の勤務時間の例】
・15:00~翌日 9:00
・16:00~翌日10:00
など

断続勤務

一日の勤務時間は日勤や遅番と同様に8時間ですが、日中子ども達がいない時間帯を休憩扱いにして一日の勤務時間を分けて働く形を断続勤務と言います。
一見拘束時間が長いようにも感じますが、子どもがいる時間に人員を厚く配置でき、休憩時間中は自宅に帰ることができるなど自由に過ごすことができます。また他の勤務シフトと組み合わせることで、柔軟な勤務体制や職員配置を行うことができ、状況に応じて取り入れている施設も有ります。
【断続勤務の例】
・6:30~10:30と16:30~20:30
・7:00~11:00と18:00~22:00
など



まとめ

・自宅から通える施設もあれば住み込みの施設も有り、働き方は異なる。
・日勤や遅番など大きく5つの勤務シフトが有る。
・様々な勤務シフトは施設で生活する子ども達の生活を支える為に各施設で工夫されている。