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施設での入浴支援はどのように行っていますか?

児童養護施設の仕事において、入浴支援はとても重要なものです。


社会的養護施設にくる子どもたちは、それまでの生活環境の影響で、基本的生活習慣が身についていないことが往々にしてあります。
入浴は、心身の衛生状態を保つための基礎基盤となる生活習慣なので、私たち職員も重要視して支援を行います。
支援の方法は施設によって違いがあると思いますが、未就学の子で同性であれば一緒にお風呂に入って、「体がしっかりと洗えているか?」「洗い方は正しいか?」などを確認し、洗い方を教えます。
年齢が上がれば性的な観点から、一緒に入浴といった支援はできかねますので、入浴後の様子を確認したり、匂いを確認したりといった方法で確認を行います。

併せて、入浴は心理的に安心しやすい時間でもあります。
その子の心理的な状態がどのような状況か、家庭ではどのようなことがあったのかなどを”ポロリ”と話してくれることもあります。
そのため、きちんと時間をとって安心できる空間を作るように心がけて支援をしています。
(児童養護施設職員A)

一日の疲れを癒し、さっぱり気持ちよくなれる「お風呂」!みなさんも好きではないでしょうか?


施設に入所してくる子どもたちの中には清潔さや身だしなみへの配慮が欠けていたり、心身を清潔にすることで得られる気持ちよさを経験してこなかった子どもたちが多々見受けられます。
一緒に入浴をする施設もあれば、職員は着衣のまま入浴の介助をする施設もあり、支援の方法は施設により異なりますが、年齢や成長に合わせて心地よさを経験させてあげることがとても大切です。
自己管理や身辺自立の視点からも単純に身体を洗うだけでなく髪の乾かし方やタオルの使い方などいずれは自分でできるように根気よく支援していく必要もあります。

また、施設内だけではなく温泉施設や公衆浴場などで入浴する経験を外出経験と併せて行う場合もあります。普段と違う大きなお風呂やお湯を楽しむだけでなく公共の場でのマナーを学ぶ機会にもなっています。

(児童養護施設職員B)