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施設訪問レポ
2023/11/07 14:07

【訪問レポ】福井県の施設を訪問してきました!!

こんにちは、NPO法人チャイボラのマツシマです!

10/31〜11/1にかけて名古屋の施設職員さんと一緒に福井県の施設訪問をしてきました!!
たくさん撮ってきた写真とともにそれぞれの施設さんの特徴などをまとめてみました。

[1日目]

【福井県越前市にある児童養護施設 一陽さん】

▼家庭的な雰囲気の施設形態
小舎制で家庭的な施設に加えて、地域小規模児童養護施設(グループホーム)を2つ持ち、それぞれ対極にある”和”と”洋”の建物が特徴的でした。

[一陽の外観]


[一陽の内観(リビング)


[昔ながらの建物を活用したグループホーム]


[洋を基調としたグループホーム]


どちらの地域小規模施設も一般的には豪邸と言えるほど大きくスペースにゆとりがあり、そしてどことなく懐かしい雰囲気を感じる建物でした!


▼会議の充実と柔軟性
 プロジェクトチームやタスクフォースといって、それぞれのテーマに合わせた会議が設定されています。例えば、プロジェクトチームでは性教育や採用活動についてなど4〜8名程度で構成されたチームでテーマについて議論します。頻度は必要に応じて設定されるもので、話し合いなどの成果を職員会議などの大きな会議で共有するそうです。
 また、プロジェクトチームでは取り扱っていないテーマはタスクフォースとして、必要に応じて短期で結束されるチームにて議論が行われます。今回訪問をさせていただいた時は、偶然、「業務効率化」というタスクフォースの会議に遭遇!

その日は、施設内のコミュニケーションツールを導入するかの検討をされていたようでした。
LINE WORKSにて日々の業務連絡や予定の共有などが出来ないかと検討されている最中で、偶然にも同行していた職員さんが務める児童養護施設 名古屋文化キンダーホルトさんでは、既にLINE WORKSを導入しており、その実践例などを共有できました!また、チャイボラも日頃からGoogleの活用やSlackの活用をしているので、そんな話を共有するなど急遽会議へ参加させていただきました!!笑

[ブレブレですが、会議の様子です・・・]



▼産休育休復帰の方も多く働いている
 お話を聞いている中で、産休・育休の取得の実績がとても豊富な施設さんだと感じました。
 復帰された職員さんは現場で時短勤務をしたり、専門職(家庭支援専門相談員や自立支援担当)や事務員を兼ねて働くなどライフワークバランスを保ちながら働かれているようでした。職員のライフステージに合わせて働き方を工夫できるのも一陽さんの特徴だと思いました!


▼地域支援
 施設に併設された児童課程支援センターにて子育て短期支援事業を実施されていたり、子育て支援センターを展開するなど地域支援にも力を入れている施設さんです!

所長の橋本さんもお忙しい中、時間を作ってお話してくれました!
一陽のみなさん、お世話になりました。ありがとうございました!




[2日目]

【福井県鯖江市にある児童養護施設 吉江学園さん】




▼みなさん社交的で優しい!
 施設長さんをはじめとして、みなさんニコニコと話してくださるのがすごく印象的でした。
 施設を見て回っている間も施設長と別の職員さんも付きっきりで説明をしてくださるなどすごく丁寧で親切な施設さんです!

▼新しい分園で白を基調としたピカピカのおうち
 施設自体は大舎制です。元々の入所人数が多かった為、入所人数が少なくなっている今では、個室もかなり広々とした部屋が多くゆとりのある空間がありました。子ども目線では、逆に広すぎて落ち着かないこともあるそうです!笑
 また、分園として施設のすぐ隣と向かい合わせに小規模ユニット2つあります。それぞれとても家庭的で綺麗な建物でした。
 
▼人を大切にしている
 施設長さんとお話している際に「県外から職員さんを迎え入れるのはすごく覚悟がいることなんです。」と仰っていました。県内から就職される方はすぐに実家に戻れたり、友人も多く助けを呼べる環境にある一方で、県外から就職される方はその点に乏しい為、施設の仕事で辛いことを抱え込まない工夫や長く働くことを考えた時の”その職員さんの人生を背負う覚悟”が必要だと話されていました。
 まず、そんな風に思える施設長さんがすごいと思えたこと、そして、施設運営のことも働く職員さんの目線にも立っているからこそ出てくる言葉だと感じました。それくらい人を大切にする職場だと感じました!

※お話に夢中で写真が全然取れてませんでした(汗)

吉江学園のみなさん、短い時間でしたがお世話になりました!



【福井県敦賀市にある白梅学園さん】


▼児童養護施設と乳児院が併設されている
 児童養護施設 晴喜館(はるきかん)と乳児院 蕾舎(つぼみしゃ)が併設されています。子どもにとって乳児院から児童養護施設へ措置変更する際の環境の変化はとても不安が大きいですが、1番のメリットは環境の変化が少ないまま措置変更ができる点。そして、元担当の職員さんにもすぐに会いに行けるという点です。

[白梅学園さんの外観(管理棟)]


[正門から見て左側が乳児院、右側が児童養護施設]

  

▼とにかく明るい職員さんたち
 吉江学園さんと同様になってしまいますが、とにかく職員さん達がイキイキとしていて元気が良かったです。
 そして、話してみるととても熱心で、養育の質の向上に取り組まれている施設さんでした。

 特に元気で陽気だったのは、地域小規模児童養護施設のベテラン保育士のお二人でした!
 たまたま近所のお子さんが、施設に遊びに来る場面に遭遇!その子が制服姿で「〇〇君いますかー?」と尋ねると「〇〇はまだ帰ってきてないよ。それよりも君、制服をまず着替えてからまたうちにおいで?」と伝えている場面があり、施設の子や近所の子に関係なく伝えるべきことは伝えるというスタンスで、すごく素敵だと感じました。また、そのベテラン保育士さんは終始、笑いの耐えないやりとりで本当に温かい家でした。

[地域小規模児童養護施設の外観]


[地域小規模児童養護施設の畑]
・職員さん1人で手塩にかけて管理されているそうです!



▼ペアレンティングの職員教育がしっかりされている
 ペアレンティングを導入されている施設さんですが、とにかくその徹底ぶりがすごかったです。
 記録の書き方1つを取っても他の人が読むことを想定して、こう書くなど決まっており参考になることばかりでした。
 また、日々の対応に対する評価があったり、日々の業務への労い、褒める文化が特徴的でした。なかなか短期的には結果の出ない仕事ですので、こういった日々の評価や褒められるという文化は、長く働くモチベーション維持には欠かせないとても良い取り組みだと感じました!


白梅学園の皆さん、お世話になりました!




【福井県に行ってみた個人的な感想】

今回の訪問で、福井県の良いところを感じることができました!
▼まず皆優しくて、良い意味でお節介
 これは2日目の昼食の際に立ち寄ったお店での出来事ですが、食事を終えて出てきたお客さんが狭い駐車場に苦戦し、何度も切り替えすも出れずにいると周囲のお客さんが集まって、「誘導をしたり」「こっちはOKだよ!」と声をかけていたのがすごく印象的でした。もしかして、みなさんお知り合いですか?と思ってしまう連携で、きっとこれが福井県の県民性なのだと感じる一場面でした。

▼基本的に明るくて、社交的
 どの施設へお邪魔してもニコニコと挨拶をしてくださり、おもてなしの精神が凄かったです!
 福井県のおいしいお店を紹介してくださったり、お土産屋まで案内してくださるなど本当にお世話になりました。

▼良いところは吸収する柔軟性
 訪問した際に感じたのは、良いものは取り入れようという柔軟性でした。
 県外の取り組みなどを話すと「それは良いですね」とすんなり受け入れ、早速実践に移そうとする姿がどの施設にも共有しており、すごく特徴的でした!

▼中部ブロックは横の繋がりが強い
 福井県も含まれる中部ブロックの良いところは、県を越えて施設同士の交流があることです。
 もちろん他のブロックでも横の繋がりはあると思いますが、特にそれを強く感じました。中部ブロックの施設同士の野球などのスポーツ大会もあるそうで、県を超えた交流や取り組みは特に強いと感じました。


長くなってしまいましたが、以上が福井県の施設訪問レポートでしたーー!

[今度、新幹線が開通する越前たけふ駅]


[夜の石畳み通りの風景]


[福井県で一番有名な中華そば 一力(いちりき)のチャーシューメン]

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