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SST

SSTとは、ソーシャルスキルズトレーニング(Social Skills Training)の略称です。対人関係や集団行動をうまく営むために必要な技能(ソーシャルスキル)を、練習を通して習得し、身につけていくための、構造化されたプログラムです。

もともとは精神科領域のリハビリテーションで発展しましたが、現在では、発達障害のあるこどもの療育や、学校での特別支援教育、企業のメンタルヘルス研修など、幅広い分野で活用されています。

SSTで学ぶスキルの例


SSTでは、以下のような具体的で、すぐに実践できるスキルを学びます。

・基本的なコミュニケーション: 挨拶、上手な話の聞き方・話し方、会話の始め方・続け方・終わり方など。
・自己表現: 自分の気持ちや意見を、相手を尊重しながら適切に伝える方法(アサーション)。
・対人関係のスキル: 友達の誘い方・断り方、助けを求める方法、対立した時の解決法など。
・感情のコントロール: 怒りや不安といった感情に気づき、うまく付き合う方法。

SSTの基本的な進め方


SSTは、多くの場合、数人のグループで、以下のようなステップを繰り返しながら進められます。これは認知行動療法に基づいた、効果的な学習モデルです。

1.教示: その日に練習するスキルと、その大切さを説明する。
2.モデリング: 指導者が、スキルの上手な使い方を、お手本としてやって見せる。
3.リハーサル(ロールプレイ): 参加者が、実際にスキルを使ってみる練習をする。
4.フィードバック: 良かった点や、もっと良くなる点を、指導者や他の参加者から具体的に伝えてもらう。
5.般化(宿題): 練習したスキルを、日常生活のどんな場面で使えるかを話し合い、実際に使ってみる。

このサイクルを繰り返すことで、こどもたちは自信を持って社会性を身につけていくことができます。

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