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エコマップ

クライエント(こどもや保護者など)を取り巻く環境を、地図のように一枚の図に描き出す、ソーシャルワークのアセスメントツールです。「エコ」とは「生態系(Ecology)」のことで、人がどのような社会環境(生態系)の中で生きているのかを視覚的に把握することを目的とします。

エコマップの描き方と見方



1.まず、紙の中央に、本人や家族を表す大きな円を描きます。

2.その周りに、家族、親族、友人、学校、職場、病院、福祉サービス、趣味の集まりなど、本人に関わりのある人や機関、社会資源などを小さな円で描いていきます。

3.中央の円と周りの円を、関係性の種類や強さに応じて、以下のような線で結びます。
・太い実線: 強く、良好な関係
・細い実線: 通常の関係
・点線: 弱く、希薄な関係
・ギザギザの線: 緊張や対立のある、ストレスの多い関係
・矢印: 支援やエネルギーが、どちらからどちらへ流れているかを示す。

支援における活用法


エコマップは、支援者が一人で作るのではなく、クライエント本人と一緒に作成することに大きな意味があります。

この図を作成するプロセスを通じて、支援者と本人が一緒に「頼れる人や場所はどこか(強み=ストレングス)」や「ストレスの原因は何か」「どんな社会資源が不足しているか(課題=ニーズ)」を客観的に把握することができます。

そして、その気づきを基に、「この人との関係を強めよう」「この機関に相談してみよう」といった、具体的な支援計画を立てるための重要な土台となります。

※同じく関係性を図で表すツールに、数世代にわたる家族関係(家系図)に特化した「ジェノグラム」があります。

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