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懲戒権

かつての「懲戒権」とは(旧民法)


かつて、民法第822条には、親権を行う者が「監護及び教育に必要な範囲内でその子を懲戒することができる」という趣旨の規定があり、これを一般に「懲戒権」と呼んでいました。

これは、こどものしつけのために、必要な範囲であれば親が子に制裁を与えることを認めるものと解釈されてきました。しかし、この規定が、児童虐待、特に「しつけ」を口実とした体罰を正当化する根拠として使われかねない、と長年問題視されてきました。

重要:2024年4月からの法改正 → 「懲戒権」は削除されました


こうした背景を受け、2022年に民法が改正され、2024年4月1日から、この「懲戒権」の規定は削除されました。

そして、代わりに以下の2つの新しい規定が設けられ、体罰等が明確に禁止されたのです。

1.体罰等の禁止(新設された民法第821条):
2.親権者は、こどもの人格を尊重するとともに、その心身の健全な発達に有害な影響を与える言動をしてはならない、と定められました。

子の人格の尊重等(改正後の民法第822条):
親がこどもをしつけるに当たっては、こどもの人格を尊重し、その年齢及び発達の程度に配慮しなければならない、と定められました。

法改正の意義


この歴史的な法改正により、こどもは親の「懲罰の対象」ではなく、一人の人間として、その人格が尊重されるべき存在であることが、民法という国民生活の基本となる法律の上で、明確に示されました。

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