児童養護施設などで働く「児童指導員」の任用資格の一つとしても認められています。
主な役割と働く場所
精神科病院やクリニックだけでなく、地域の相談支援事業所、保健所や福祉事務所、企業のメンタルヘルス相談室など、活躍の場は多岐にわたります。
具体的には、日常生活の相談、利用できる福祉サービスの情報提供、就労支援、当事者同士の活動(ピアサポート)の支援などを行います。
社会福祉士との違い
同じ福祉系の国家資格である「社会福祉士」とよく比較されます。試験に共通科目があるなど共通点も多いですが、専門分野が異なります。
・社会福祉士: 高齢者、障害者、こども、生活困窮者など、幅広い福祉分野を対象とするジェネラリスト。
・精神保健福祉士: 精神保健福祉分野に特化したスペシャリスト。
社会的養護における役割
社会的養護の現場では、虐待などによる心の傷(トラウマ)を抱えるこどもや、精神的な不調を抱える保護者も少なくありません。
精神保健福祉士の資格を持つ職員は、こうしたこどもや保護者の心の問題に専門的にアプローチし、適切な支援や関係機関との連携につなげる、非常に重要な役割を担います。
英語での略称について
以前は「PSW(Psychiatric Social Worker)」という略称が一般的でしたが、2021年以降、日本の専門職団体は、より業務内容を表す「MHSW(Mental Health Social Worker)」という英語名称・略称の使用を推奨しています。