2017年の児童福祉法改正で、旧称の「情緒障害児短期治療施設(情短)」から現在の名称に変更されました。
どんな支援をするの?
この施設の最大の特徴は、医療(精神科医療)と福祉(生活支援)が一体となったケアを提供することです。施設全体がこどもにとって安心できる「治療的な環境(治療共同体)」となることを目指し、以下のような支援を総合的に行います。
・心理治療: 医師の診察や、心理療法担当職員によるカウンセリング、プレイセラピー(遊びを通じた治療)などを通して、こどもの心の傷の回復を支援します。
・生活支援: 児童指導員や保育士が、寝食を共にする安定した暮らしの中で、自己肯定感や対人関係のスキルを育みます。
・教育支援: 施設内の分教室や地域の学校と連携し、一人ひとりの学習ペースに合わせた教育機会を保障します。
・家族支援: こどもだけでなく、その家族も支援の対象です。親子関係を再構築するためのカウンセリングや、家族が一緒に治療プログラムに参加することもあります。
どんな専門家がいるの?
精神科医や小児科医、看護師、公認心理師・臨床心理士などの「医療専門職」と、児童指導員、保育士、個別対応職員、家庭支援専門相談員などの「福祉専門職」、そして教員がチームを組んで(多職種連携)、一人ひとりのこどもに最適な支援を考え、実践しています。